SHINJI OGAWA
Pygmalion 2,2025
リトグラフ　エディション20
版画用紙：450×570㎜　BFKリーブ紙（仏製）
イメージサイズ：300×410㎜
額装サイズ：590×470×30㎜
版数（色数）：2版2色　
制作：梅田版画工房
定価：165,000円(シート）187,000円（額付）(税込）
 
超能力を使って積み木遊びに興じる神話的な子供ガラティア。
不思議な積み木遊びの力の波は拡がってゆきます。部屋の壁を消し去り、床に広がる重いカーテンの植物柄は屋外の木と重なり、古代の遺跡のある田園風景へと繋がってゆきます。
この作品では世界の内と外の境界を取り除き、どちらでもあるような空間を表現しています。
ピグマリオンはギリシャ神話に登場するキプロス島の王で、現実の女性に失望して、理想の女性を彫刻しました。そのうち彼は自らの彫刻（ガラティア）に恋をするようになり、ガラティアにさまざまな教育を施してゆきます。
映画「マイ・フェア・レディ」や小説「あしながおじさん」などはこの神話がモデルになっています。
 
本作は、2023年にペンにより描かれた原画をもとに、リトグラフの技法を用いて製作されました。１色目の色は繊細な薄い調子を拾うように、２色目は強い黒の色で画面を引き締めるように、２版の組み合わせで原画の緊張感を持った作品となりました。